♪〜♪♪♪〜♪〜♪〜♪♪〜

・・・ん・・・? なんや・・・・・・

・・・・・・あー・・・朝か・・・・・・
携帯・・・ケータイ、っと・・・

pi

「んっ、ふあああー・・・
 あー、なんか体ダル・・・」

筋肉痛やろか・・・? きのう体育祭やったしな。
ちょーっと張りきりすぎてもうたかな、俺としたことが。
・・・んー? なんや外暗いな。

「あっちゃー、今日はまたえらい雨やなー」

せっかくちゃんと遊園地でデートやっちゅーのに。
窓のお外は土砂降りやないですか、かなんなー。

・・・この雨で遊園地か・・・
うっわ、タルぅー。
筋肉痛やし、テキトーに仮病使て、今日のデートはキャンセルに・・・

♪〜♪♪♪〜♪〜♪〜♪♪〜

「おっと電話や。はいはい、はいーっと、誰ですかー」

pi

「もしもし、姫条です」
『あ、姫条くん? ですけど・・・』
「なんやちゃんか。どないしたん?
 俺に会うのが待ちきれんくて、電話してくれたんか?」

そやそや、新しくアトラクションが出来たから行こ言うてたんやったな。
やっぱそんなんは押さえとかんとアカンし、なによりお化け屋敷や。
暗闇で女の子がキャーッて・・・

『あのね、今日雨降ってるし、デート止めにしない?』

ガク・・・

「そんなぁ、ちゃん。俺めっちゃ楽しみにしとったのに」
『あはは〜、ゴメンゴメン。
 実はね、バイトで今日入るはずだったコから、今朝急に頼まれたの。
 この雨の中遊園地行くの、姫条くんもイヤだと思って、OKしちゃった』

ギクッ!

「い、いややわー。
 自分のためやったら、槍が降ってても会いに行くのに」
『あれ、そうなの?
 ゴメーン、もういいって言っちゃったから、今日はなしね。
 この埋め合わせは必ずするから』

「しゃあないなー。キスひとつで勘弁してあげるわ」
『・・・じゃあ私、バイト行かなくちゃ』
「ムシかい。・・・まぁええわ」

『ホント今日はゴメンね。また一緒に出かけようね』
「はいはい。なら気ぃつけて」
『うん、ありがとう』

pi

はーやれやれ。
ちゃんたら、結構鋭いトコ突いてくるからビビったわ。
でもま、向こうから言うてくれて助かったわ。
誘われたんをOKしといて、キャンセルすんのも気ぃ悪いしな。

「さーって、と。コーヒーでも飲んで、溜まった洗濯物でもしましょかね」

雨の日に洗濯っちゅうのんもセンス無いけど、しゃあないな。
平日は忙しゅうてそんなヒマあらへんし。
せっかくできたフリータイムや、有効に使わんと。

ホンマは寝直そうかとも思たけど。
電話で話したら目ぇ覚めてもうたし、それにやることいっぱいあるしな。
たまには大人しく家のことでもしますか。

・・・あー、朝はコーヒーでええけど、買い物には行かんとアカンな。
結局雨降りの中お出かけか。
これならデートの方がなんぼかマシやったな・・・

「しゃーない。昼飯ついでに買い物行ってこよ」



ちょっとは小降りになってから出てきたつもりやったのに、
相変わらず外の雨は降りっぱなしで、
はぁ・・・腹も減ってユーウツさ倍増や・・・

「いらっしゃいませー」

んー、あの声は?
やっぱり、ちゃんや。
そういや駅前のウイニングバーガーでバイトしとる言うてたっけ。

おーおー、雨の日やっちゅーのに、お客さんぎょうさん入っとるわ。
商売繁盛でなによりやんなぁ。

ガラスの向こうは満席状態で、
ここの制服はカワイイから、女の子のレベルも高いって評判やからな、
男の客ばっかりや。

お客さんから注文聞いたり、品物をテーブルまで運んだり・・・
忙しそうやな、ちゃん。
ホンマは今日休みのはずやったのに。

お、こっち向いた?
ちょっと手ぇ振ってみよ。ちゃ〜ん。

俺のことに気が付いたちゃんは、ニッコリと笑って、
周りに気付かれんように小さく手を振り返してくれた。

へぇ・・・男どもが騒ぐのも無理ないなぁ。
カワイイわ、あのコ。
こらちょっと、あいさつくらいしてこんとな。

「いらっしゃいませー」
「よっ、忙しそうやな」

「あ、うん。姫条くん、今日はゴメンね」
「あー、そんなんもう気にせんでええって」
「お昼まだだったら何か注文する?
 よかったら何でもおごるよ、今日のおわびに」

「いやあ、自分のその笑顔だけでお腹いっぱいや」
「あはは〜、何それ。
 もう、姫条くんったらそんなことばっかり言って」
「いやいやマジやって。
 仕事の邪魔したら悪いし、もう行くわ」

「うん。今日はゴメンね」
「いや・・・バイト、頑張りや」
「ありがとう!」

真夏の太陽のような笑顔のちゃんに見送られて店を出ると、
なんちゅーか、胸の奥の良心がズキズキと痛んできて・・・

あんな一生懸命働いてるコに、昼飯タカるようなマネはでけへんなぁ。

ホンマは俺の方が、デートのキャンセルするつもりやったし。
あんなに気にされると、かえって悪いな。
お人好しにも程があるわ。

「はぁ・・・腹も減ったし、さっさと買い物して帰ろ」

・・・今日はいろいろと惜しいことしてもうたな。


END



「ななくさがゆ」の春日由比様より頂きました♪
由比様、素敵なお話を本当にありがとうございました!
カウンター100記念のリクエストだったのですが、頂いてからずいぶん時間が(^^;
ページ作りが遅くて、本当にすみません(いつも謝ってばかりで本当にもぉ)

このお話をリクエストしたときの設定は

キャラクター・姫条まどか
年齢設定・高校2年生
時期・春から夏になるくらい、そうですね、体育祭の辺りかな
二人の関係・友好状態
場所・主人公ちゃんのバイト先なら、どの場所でもいいです

お話内容は、一生懸命仕事する主人公ちゃんを、まどかがたまたま見つけて
結構頑張ってるんだって認識するというお話

リクエストした当時は体育祭の時期までにはもちろんサイトに出せるであろうという予定でお願いしたのであります。
そして、受け取ったのはものすごく早かったのに、もう6月も半分過ぎてるしー!
じたばたしても始まらないしー!
てなわけで、姫条まどか誕生日にぎりぎりセーフで(^^*)

由比さんに書いていただいたお話は、たくさんあるのです。
そのどれも、私の大好きな「空気」があります。
多分、私には一生書けないであろう、在学中の爽やかなお話で、とっても好きです。
この「スマイル0円」の一番のお気に入りなところは、まどかが面倒くさそうなところですね。
雨降ってるのを眺めて「あっちゃ〜っ」っと思ってしまうメッチャ自然体なところ。
恋をして、それが少しずつ変わってゆく、その前段階を垣間見れるのがいいなぁと思います。

由比さんに頂いたかずくんのイラストも、早めにUPしようと思います。
我が駄文が仕上がるまで今しばらくお待ちください(ぺこり)

由比さんのサイトへは、リンクページから「ななくさがゆ」へどうぞ!
2005年6月18日 まどか誕生日 UP




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